【第4話】反撃の社畜

前回のあらすじ

勤続年数に伴って増える業務、高まるストレス。
そして、押しつぶされる社畜。
ついにメンタルであることがバレ、産業医から残業規制を受ける。
時間ができた社畜は人生を振り返り、お金にも他人にもとらわれない最強マインドを手に入れるのだった。

趣味で働いてる感覚に!

お金にも他人にもとらわれない最強マインドとはこのこと。

趣味で働いてる感覚になる。

もちろん、
会社でゴロゴロすればいい

とまでは言わない。

自分で、ここまで!!
って線を引いた中で
できることをやる。
あとは家に帰る。

お金は大丈夫なの!?

6年目には、
別に大丈夫じゃね?
って思えるようになった。

生活に必要なお金が見えてきて、

あれ?
5年くらい無職でも死なないぞ。
なんなら夢の日本一周、世界一周しても
その後、2年間くらい暮らせる。

一生収入なしは厳しいけど、
少なくとも

会社の奴隷にならなくていい

そう思うと心が軽い。

せっかく貯めたお金がもったいない

いえ、
オッサンのために人生浪費してる方がもったいないです。
※社畜の敵 他部署のオッサン連中

まわりに迷惑がかかるだろ!

うん。
みんなごめん。
迷惑かける。

今まで自分にウソついてたんだ。
見栄はってた。

やっとわかったよ。

おれ仕事大嫌いだわ

見栄たち

・仕事が早くないとダメ
・色んな仕事できなきゃダメ
・責任感もたなきゃダメ
・プライド持たないとダメ
・偉くならないとダメ


冷静に考えると
心の底から、どうでもいい。

ぜーんぶ、
カッコよくないとダメ

にしか聞こえない。

ちゃんとしなきゃダメだろ!
って言うのも、

カッコよくないとダメだろ!

に聞こえて、少し笑える。

カッコ悪くてもいいです。
なんかお金あるんで、家帰ります。

反撃の社畜!

仕事を投げつけてくる他部署のオッサンたちよ。
よくもおれをメンタルにしてくれたな。

よく聞け。

貴様らの見栄など知らん。
貴様らのカッコよさを保つための仕事などしない。

お前たちはカッコよさに人生かけてるんだろうが、
こちとら趣味で働いてるんだよ。

会社のムカつく奴にはさぁ!

ここでオッサンたちをご紹介。

オッサンたちのぷろふぃーる

・オッサンは3名
・品質管理部の管理職
・みんな50代半ば
・部下10名くらい
・製造部出身

内2名は2年前に品質管理部に就任したばかりだ。

仕事はしたくないけど、
プライド(見栄)は守りたい。
そう顔に書いてあるオッサン3名である。

会議で決めた方針も後から手の平返してくる。
う○こしてる時に思いついたのか、謎の仕事を追加してくる。

どこからどう見てもムカつく敵キャラだ。

うちの上司たちは達観し切っており、

「彼らは彼らだから」

遠い銀河系の宇宙人かのように距離を置いている。

しかし、担当者はそうはいかない。
嫌でも眼中に入ってくる。

迷言集

・製造部が僕たちにお膳立てしなきゃー

・リスク0じゃないと仕事しません

・品質管理部に立てつこうっての?

・若いならプログラミングとかで業務効率化したらいいでしょ

・人少ないから出来ないよ
(こちら4人、あちら20人以上)

・議事録に書いてあるって言われても困る

・メール:埋もれるから読めない
 電話 :急にかけるな
 chat :通知で気が散る

ムカつかせる天才かよ。

そして、
えらーい人たちとの会議では、
態度が一変。

「製造部と連携強化して参ります!
(キリッ)」
「収益拡大に向けてしっかり進めます!ネッ!製造部さん!」

ネッ!
じゃねーよ。
吐き気するからこっち見んな。

ほんと、
お前らの幼少時代に何があったの?
タイムマシンあったら、
小さいお前らにあって相談に乗ってやりたいわ。

そんで、バチーン
ってビンタして帰ってくるわ。

あー…
なんとか一矢報いたい。

大人になれよ!社畜!

子どもじゃないんだから、

正論

・いなすんだよ
・大人な対応しないと
・時間がもったいない
・自分の価値を下げるよ
・迷惑はお互い様さ
・我慢して給料もらおうぜ

いや。
心が叫んでる。

全力で噛みつけ

自分の価値を犠牲にしてでも、
オッサンに一矢報いるんだ。

徳を積むのは、それからでもいい。

寂聴さんだって言ってたよ。
「やられたらね。
やり返えしゃーいんすよ。
3倍にしてね。」
って

よし。
せっかく趣味で働くんだし。
会社にいる時間は全て、
オッサンにやり返すために使おう。

対オッサン報復プロジェクト!

社畜は、
対オッサン報復プロジェクトに夢中だった。

何とかできないものか…
くっ!
とか言って知恵を絞った。

社長がみたら、
何してんだコイツ…
で即リストラだろう。

いい案がなく、妻にも相談してみた。

社畜「ムカつくよ!なんかできないかな!」

ぐりさん「みんなの前で恥かかせてやれよ」

社畜「恥か…!!」

ちょうど、
ある案件で2ヶ月間ほどオッサンたちと揉めていた。
やつらは必ず手の平を返してくる。
その時がチャンス…!

  ・
  ・
  ・

それから、
資料修正→部内協議→オッサン議論
のサイクルを5回は繰り返した。

<決定事項>
・テスト×5でOKなら全適用
・テストを製造部が担当
・品質フォローは品質管理部が担当

いつもなら
終わらない無限テスト地獄になること、
品質フォローまでやれってなること、
を考慮すると大健闘だった。

そして、
えらーい人たちの意思決定会議が始まった。

えらい人「では続いて、社畜くん」

社畜「はい。テスト計画を説明します。…うんたらかんたら」

えらい人「テスト×5で判断できるんだね?」

オッサン「5回は少ないんじゃない?」

社畜「判断可能です。理由は…○×△□」
社畜「全適用後も品質フォローにより…」

オッサン「10回は要るよ!」
オッサン「フォロー!?製造部がやれよ!」

社畜「これまでの議論で決めましたよね?」

オッサン「こんなこと決めてないよ!」

待ってた

トラップカード発動!!
録音データ!!

オッサン「…録音!?」

社畜「議事録すら覆されるので、録音させていただきました。こちらで流しても良いですか。」

オッサン「流さなくていい!」

えらい人「…(こいつら何してんだ)」

  ・
  ・
  ・

会議後にオッサンから電話がきた。
もう一度ちゃんと議論させて欲しい。
とのことだった。

えらーい人から
「品質フォローは品質管理部の仕事だろ。ちゃんと仕事しろ。」
と怒られ、何をフォローするか考え直さなくちゃいけないらしい。

ざまーみろ。

会議に出た上司は、
会議中に吹き出しそうになったわ!
と爆笑してた。

オッサンに一矢報いた。
趣味で働くって素晴らしい!

  ・
  ・
  ・

プロジェクト成功を祝して!

社畜「ただいまぐりさん!
オッサンに恥かかせてやったよ!」

ぐりさん「よくやった!祝杯を上げよう!」

2人でプロジェクト成功を祝った。

社畜、8年目の春を迎える。

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