前回のあらすじ
1年目のホース作りで生きがいを見出す僕だったが、2年目から一変する。
業務は増え、鬼パイセンから怒られる日々を送る。
怒られ過ぎて、透過=ストレス無効化スキルを体得し、僕は社畜となるのだった。
社畜、振り返る
社畜な日々
社畜は4年目になった。
相変わらず、出社→怒られる→透過!の日々を送っている。
血尿が出て浮気疑惑がかかったり、
後輩がメンタルで休職したり、
社畜ライフに磨きがかかっている。
※検査の結果、性病ではありませんでした。
そしてついに、ぐりさんと結婚。
ぐりさんは前職でメンタルになるも、転職し元気になっていた。
一方で社畜は、深夜に帰宅し翌朝出社するためほぼ家に居なかった。
ノートに今日あった出来事を書いて会話する、交換日記生活。
たまりかねたぐりさんは、労基署に電話した。
労基署!!
労基署からのアドバイスで、社畜の残業時間を記録するぐりさん。
(記録しておくと未払い残業代として請求できるよ)
ただし、本人からの相談がないと調査に入れないらしい。
社畜はぐりさんから
いけー!!!
と背中を押してもらうも、こわくてできなかった。
ごめん…ぐりさん…
限界を知る
5年目、鬼パイセンが異動することになった。
お!いいじゃん!
そう思うかも知れない。
でも違う。
鬼パイセンから業務を引き継ぎ、社畜の案件は50件を突破する。
単に案件が増えるだけではない。
鬼パイセンはすこぶる厳しく、他部署のオッサン連中にも厳しい。
オッサンたちからの理不尽な業務依頼にバリアを張る、お札的な役割があったのだ。
しかし今まさに、そのお札が剥がれてどこかへ飛んで行こうとしている。
終わった…
社畜が身に付けた技は、透過しかない。
オッサンから浴びせられる業務依頼=呪いは、透過してやり過ごそう。
そして予想通り、あまたのオッサンたちの呪いを受けることになる。
鬼パイセンすごかったんだな…
鬼パイセンのありがたみが身に染みる。
呪いをやり過ごすたびに、製造ラインの規制が増えていった。
とばっちりを喰らうのは現場の作業者だ。
オッサンたちが考えた理不尽なルールを守ることになる。
現場の作業者、管理者からも苦情が出る。
板挟みだった。
1年目は現場に恩返しをしたかったのに、今まさに仇で返してる。
作業者が苦しい中で、
「こういう案なら、なんとかならんかな?」
と頼ってくれたのに、
もう無理です!!
と裏切った時は苦しかった。
深夜に帰宅して夜寝る前、
やらなきゃいけないこと、やるべきことがグルグルして夜眠れなくなった。
2時に布団に入ってもう5時…早く寝ないと…
社畜は、朝起きられなくなる。
会社に行けない。
透過!も自分の内側からのグルグルには効かないんだ。
社畜は限界を知る。
もう、無理だ
そんなある日。
社畜は健康診断中に倒れる。
受け答えからメンタルをやられてることがバレてしまった。
やっちまった!!
と思った。
でももう楽になりたいと思い、眠れないこと、勤務状況をありのまま話した。
産業医の指示で残業規制が入る。
やることまみれで17時に帰るのは苦しかった。
電話が鳴ってる。
でも無視する。
そして帰宅し、久しぶりにぐりさんと夕食を食べて思う。
「自分は何をしてたんだろう」
社畜は振り返ることにした。
自分の気持ちを大事にしよう
これまで、他人が良いと思うであろう道を選んでた。
みんな塾に行くから行くとか、みんな安定した企業に行くから行くとか。
そういう他人の価値観で生きてたのかな。
だから、ちょっとブラックでも成長できるんじゃね!?
なんて言って、自分からブラックに入社した。
他人の価値観に人生を奪われることも知らずに。
人生死んだら終わりだ。
夏休み、キャンプ中の遊びの計画を立てた時、
中・高と部活に入る時、
心からワクワクしたっけ。
ああいう自分の気持ちを大事にしよう。
まずは家族:会社=7:3を目指す。
社会に貢献するために働くとか、えらくなるとか、正直しっくりこない。
お客様に貢献するとかぼやーとした企業理念も無視だ。
会社ではお世話になった現場の人、一緒に働いたチームに自分の価値を提供しよう。
お金について知ろう
生きる上でお金はあった方がいい。
ただ、今はお金に支配されてる気がする。
どのくらいお金が要るか分からない。
という恐怖が、会社に通う原動力になってしまっている。
まずはお金のことを知ろう。
とりあえず、支出を全部書き出した。
見たくない数字、見えづらい数字も書き出す。
すると1年間生きるための費用が分かってくる。
お金の支配から抜け出す1歩目だ。
サラリーマンにとってお金は時間だ。
よくTime is moneyというが、逆な気がする。
お金は時間なんだ。
給料は、切り売りされた家族の時間だ。
手元のお金は、泣きそうになりながら働いた時間だ。
ムダにはしたくない。
とはいえ浪費も必要だと思う。
だから満足感の低い浪費をやめた。
いざ、反撃!
そうして振り返ると、
他人にもお金にもとらわれず、自分のワクワクすることをやる。
という最強マインドを手に入れた。
6年目、社畜の反撃が始まる。
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